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「MaXXXine マキシーン」あらすじ・概要・評論まとめ ~スターを夢見るヒロインの最後の血戦を描く、3作初の大都会編~【おすすめの注目映画】

2025年6月5日 09:30

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近日公開または上映中の最新作の中から映画.com編集部が選りすぐった作品を、毎週3作品ご紹介!

本記事では、映画「MaXXXine マキシーン」(2025年6月6日公開)の概要とあらすじ、評論をお届けします。


【「MaXXXine マキシーン」あらすじ・概要】
画像2(C)2024 Starmaker Rights LLC. All Right Reserved.

タイ・ウェスト監督&ミア・ゴス主演によるスリラー映画「X エックス」「Pearl パール」に続くシリーズ第3作。実在の連続殺人鬼ナイト・ストーカーの恐怖に包まれた1985年のハリウッドを舞台に、「X エックス」で描かれたテキサスでの猟奇殺人事件から生還した女優志望のマキシーンが、邪魔する者たちに立ち向かいながらハリウッドの頂点を目指す姿を描く。

テキサスで起きた凄惨な殺人事件の現場から、マキシーンがただひとり生き残ってから6年が過ぎた。ポルノ女優として人気を獲得した彼女は、新作ホラー映画の主演の座をつかみハリウッドスターへの夢を実現させようとしていた。その頃ハリウッドでは連続殺人鬼ナイト・ストーカーの凶行が連日ニュースで報道されており、マキシーンの周囲でも次々と女優仲間が殺されていく。やがてマキシーンの前に、6年前の事件を知る何者かが近づき……。

ミア・ゴスが引き続きマキシーンを演じ、彼女を主演に抜てきする映画監督役でエリザベス・デビッキ、スクリームクイーンとして人気を博す女優役でリリー・コリンズ、6年前の事件を知る私立探偵役でケビン・ベーコンが共演。


【「MaXXXine マキシーン」評論】
●スターを夢見るヒロインの最後の血戦を描く、3部作初の大都会編(執筆:高橋諭治)
画像3(C)2024 Starmaker Rights LLC. All Right Reserved.

A24とタイ・ウェスト監督、ミア・ゴスのコラボレーションによるスラッシャー・ホラー3部作がついに完結。1970年代の田舎ホラーの荒々しさを押し出した「X エックス」、ハリウッド黄金期のメロドラマやファンタジーを基調にした「Pearl パール」に続き、今回は「X エックス」から6年後のロサンゼルスが背景となる。

シリーズ初の大都会編だけに、テキサスの農場が舞台だった前2作とは世界観そのものが一変した。青春映画「セント・エルモス・ファイアー」が封切られた1985年の夏は、派手な娯楽路線に振りきったハリウッドが活気に満ちあふれていた時代で、ロサンゼルスの中心部にも猥雑な熱気がほとばしっている。ウェスト監督はそのギラついた空気感を再現しつつ、当時の暗黒面をあぶり出すことも忘れない。実在の連続殺人鬼ナイト・ストーカーによる凶行、スナッフビデオ、悪魔崇拝カルトの暗躍。さらにブライアン・デ・パルマ風の画面分割を導入し、ジャッロ映画の様式に則ったショック描写を映像化するなど、引き出しの多いシネフィル監督の職人仕事をたっぷりと堪能できる。

画像4(C)2024 Starmaker Rights LLC. All Right Reserved.

そして映画を牽引するのは、もちろんミア・ゴス扮するマキシーンだ。ブロンドのポルノクイーンとして名を馳せた彼女は、新進気鋭の女性監督の眼鏡にかない、業界注目の商業ホラーの主役を射止める。ところがスターダムへ駆け上がる絶好のチャンスを得たそのとき、思いがけない過去からの訪問者につきまとわれ、6年前の惨劇のトラウマがフラッシュする。かくしてロサンゼルスの明と暗、マキシーンの光と影が共に鮮烈なコントラストを成し、ビジュアルとドラマが渾然一体となって、血しぶきを噴き上げながら妖しくうねり出す。虚構の現実を生み出す巨大な映画スタジオ(ロケ地はワーナーのバーバンク・スタジオ)で撮影を実施したことも実に効果的で、そのシークエンスには何とスラッシャー映画の元祖とも言える「サイコ(1960)」のノーマン・ベイツ邸も組み込まれている。

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ところで筆者は鑑賞中、マキシーンとナイト・ストーカーの人生がくしくも交錯し、クライマックスで両者が相まみえるというクライマックスを予想したのだが、まったくの大ハズレだった。マキシーンが最後に対峙する相手が誰なのかは見てのお楽しみだが、すべては少女時代からずっと輝かしいスターの座を追い求めてきた彼女の“夢”に収束する。時代設定や作風は毎回変われども、この大いに評価されるべき3部作のぶれない本質はまさにそこにある。

執筆者紹介

高橋諭治 (たかはし・ゆじ)

純真な少年時代に恐ろしい映画を見すぎて、人生を踏み外した映画ライター。世界中の謎めいた映画、不気味な映画と日々格闘しながら、毎日新聞などで映画評を執筆している。


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