ユン大統領の非常戒厳令で再注目を集めた光州事件 ごく普通の家族の視点で歴史的悲劇を描く注目作、4月4日公開
2025年2月13日 14:00

韓国のユン・ソンニョル大統領による非常戒厳令で再び注目を浴びた光州事件を題材にした「1980(原題)」が、「1980 僕たちの光州事件」の邦題で、4月4日に公開されることがわかった。あわせて、ポスターと場面写真もお披露目された。
韓国映画は、「KCIA 南山の部長たち」では長年独裁者の座に君臨したパク・チョンヒ大統領の暗殺事件、「ソウルの春」ではその直後に起きたチョン・ドゥファンによる軍事クーデターが描かれるなど、史実をもとにしたフィクションのヒット作が多い。韓国現代史の闇を、市井の人々の視点で描く本作では、ソウルの春で権力の座を簒奪した軍事政権が引き起こした歴史的悲劇・光州事件を描く。なおユン大統領による非常戒厳令は、この光州事件以来、約44年ぶりの発令となった。
物語は、ソウルの春から5カ月後を舞台に、ごく普通の家族の姿に焦点を当て、権力が市民の小さな幸福をいかにして踏みにじったのか、そして悲劇のなかにあっても大切な人を守りたいと願う思いがいかに尊いものであるのか、時にユーモアを交えながらも、切々と描き出す。

1980年5月17日、チョルスの祖父は念願だった中国料理の店をオープンさせる。父親はどういうわけか家にいないが、チョルスの大好きな幼なじみ・ヨンヒや優しい町の人々に祝福されて、チョルスと家族は幸せに包まれていた。しかし、輝かしい未来だけを夢見る彼らを、後に光州事件と呼ばれる歴史的悲劇が待ち受けていた。「風のファイター」「王の運命(さだめ) 歴史を変えた八日間」などで美術を手がけてきたカン・スンヨン監督が、メガホンをとる。
ポスタービジュアルには、市民と警察が入り乱れている街中で、家族が何かを訴えかけるかのように立ち尽くす姿を活写。「ねえ、なんで――?」というシンプルだが、怒りや悲しみがダイレクトに伝わってくる言葉が添えられている。ささやかな幸せを望んでいただけのはずが、権力に振り回され、それでも生きていこうとする力強い眼差しが印象的だ。場面写真は、家族がオープンした中国料理店を前に笑顔を浮かべる集合写真となっている。
「1980 僕たちの光州事件」は、4月4日から東京・シネマート新宿ほか全国公開。
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